映画「ガーゴイル」
■ストーリーアメリカ人の新婚夫婦シェーンとジューンは、ハネムーンでパリを訪れた。幸せそうに見える2人だが、なぜかシェーンは愛しているはずのジューンを抱こうとはしない。実はシェーンは、愛の行為の最中に相手を死に至らしめてしまうという、狂気の衝動を起こす性質を持っていた。その病の鍵を握る元同僚の医師レオと、レオの妻でシェーンと同じ病で苦しむコレを探すこと...それがシェーンがパリに来た真の目的だった。その頃、一方のコレはシェーンと同じ病でも末期的な症状に陥っており、郊外の屋敷でレオに監禁されながら暮らしていた。
原題:TROUBLE EVERY DAY
監督:クレール・ドニ
出演:ヴィンセント・ギャロ トリシア・ヴェッセイ
ベアトリス・ダル アレックス・デスカス
フロランス・ロワレ=カイユ
制作:2001年
相手を愛すれば意志に反して相手を殺すことになるという病に犯された男女の物語。主人公シェーンを大好きな俳優ヴィンセント・ギャロが演じているので観てみた。
吸血鬼の話なんかでよくある展開。愛する人と深く関わりたいのは自然の欲求。でも、そうする事で欲望は満たされるけど、同時に必ず傷つくコトも解ってる。辛い話やー。こういうテーマは好きな方やし、猟奇的シーンもギャロの魅力と相まって美しくさえ思える。でも、ギャロが画面に映るたんびにその存在感にうっとり、期待が膨らむだけ膨らんでってしまうから、終わってみればありきたりの展開やった、という感じもした。そういう意味でちょっともったいないかなぁ。
病気の夫とそうでない妻はこれから先どんな風に過ごしてゆくのか。余韻といえば余韻なんやけども、不完全燃焼でもやもやしたまま。夫が妻を抱こうとせーへん、その理由が妻には解らへん、つーのは妻もあまりに可愛そう。
私が「ガーゴイル」やったら、自分の秘密を相手に打ち明ける。そんで相手が離れてしまうとしても、秘密を抱えたまま側にい続けるコトの辛さより、ずっと救われると思うから。
そうそう。この映画、Lovinも観たそう。で、「気持ちの悪い映画だった。」そう(笑)。